小6の算数を考えるために (2023.7.31.正田)@明星学園小学校
【1】 ? の決意
Q1: 日本で公教育の学校が,初めて作られたのは,何時代ですか? 「平安時代」とか,「鎌倉時代」
とか大まかに答えてください。ただし,江戸時代は長いので「前半の元禄文化のころ」とか「後半の化政
文化のころ」とか区別してください
Q2: ちょうど,1900年に落語の名人として有名な三遊亭円生師匠が生まれています。さて彼と同学年
の人々の義務教育は何年間?
【2】 1900年ごろの気づき
・ 既存の学問体系を子どものアタマに注入することは,本来の教育と言えるのか。
・ 数学教育改造運動 イギリスのペリー(大下 卓司(2018)はGodfrey に注目)
在野の活動家 小倉金之助 小学校の国定教科書の監修 塩野直道
「 」の前身である団体が、日本で改造運動に指導的な役割を
・ 昭和10(1935)年から学年進行で「尋常小学算術」(通称:緑表紙,国定教科書第4期)が発行され
て,初等教育での顕著な影響を示した。特に菊池大麓の影響下にあって,図形教材を入れるのに消極的で
あった算数に,図形を。その一方で中等教育での変革は「微温的」
・ 太平洋戦争(1941〜)の戦時下に発行された『数学 第一類』(1943:一種検定)『中等数学 第一
類』(1944:国定)は,これまでの教科書(五種検定)に比べて画期的。/数学教育再構成運動
◇ (1) ユークリッド幾何や,等式の性質を公理とする方程式 ←「既存の学問体系」 なしで
(2) 函数観念の養成( グラフ(図表)。対称移動などの変換 )
(3) 小中連携
・ しかし,戦後。生活単元学習(義務教育が9年になったが,旧制の6年の水増し)。
1950年ごろ実質的な系統学習(再構成運動ではなく,緑表紙への)回帰。
【3】 現代の関数教育 (「関数」の言葉が,多種多様に用いられ,やや混乱気味。)
・ アメリカの1960年代以降の「New Math」。集合の要素から要素への対応 →1970年代に日本
・ 『サイバネスティクス』(ウィーナー)のブラックボックス
/日・英・(現代の台湾)
・ 子どもの心的発達。
・ その変化がどんな関数かという理解(実効再生産数,臨界現象,CO2濃度)
正比例・一次関数・自乗比例関数・二次関数・ …
指数関数・対数関数
余談:教科書図書館で見つけた,1999年の中華民国 C00
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