数学教育特論U レポート         2001.8.30
 
                             別 所 隆 子
 
 
楕円ビリヤードのシュミレーション
 
  数学の授業とコンピュータということで、こんなことをコンピュータでシュミレーシ ョンできたらおもしろいかなということを考えてみました。自分でプログラムできたら
いいのですが、Logoに出会ったのは初めてで、今の段階では、とてもプログラムは、 出来ないと思いましたので、その構想をレポートにまとめたいと思います。
 
 
楕円ビリヤードについて
  今年の春休みに、松阪にある三重こどもの城で、『数学と遊ぼう かたちと数のワ ンダーランド』という企画をやってました。その中で、楕円ビリヤードがあり、『2 個の玉が焦点の位置にあるときは、一方の玉をどんな方向に打ち出しても、楕円の周 上で反射して、必ずもう一方の玉に当たる』ということを実験出来るものでした。こ の楕円ビリヤードに出会ったとき、焦点とは、そういうことだったんだ、とちょっと 感動しました。
  そこで、 楕円ビリヤードの模型を作ってみました。
   ・ 楕円は、『2点からの距離の和が等しい点の集合』という定義から、糸とペン     を使って作図しました。
   ・ 実際に玉を発射してみると、7割ぐらいはうまくいきますが、ボールが跳ね返    る場所によっては、滑って理想通りに反射しなかったして、うまくいかないこ    ともありました。
   ・ いろいろな楕円で、試してみられるとおもしろいと思いました。
  というわけで、楕円ビリヤードをコンピュータでシュミレーションできたら、おも  しろいなと考えました。
 
 
 
 楕円ビリヤードのコンピュータでのシュミレーションの構想
   コンピュータに全部自動的にやらせるのでなく、設定など自分でできるといいな  と思いました。
  (その1)
   ・ 画面上の2点を設定する。(自分で設定できるように)
   ・ 距離を設定する。(自分で設定できるように)
   ・ コンピュータに楕円を描かせる(できたら、手描きで描いているように画面上     で、その様子がわかるように)
   ・ 2つの焦点のうち、玉を発射する点を選ぶ。(自分で選べるように)
   ・ 楕円の周上の1点(焦点から発射した玉が最初にぶつかるところ)を選ぶ。(自     分で選べるように)
   ・ コンピュータに焦点から発射した玉がどのような軌跡を描くかシュミレーショ     ンさせる。(1度跳ね返って焦点に当たる場合と、2度跳ね返って焦点に当た     る場合があるので、焦点に当たってから次に楕円の周に当たるまで描くように
     しておく)
    (注意)物や光が跳ね返るとき、『入射角と反射角は、等しい』ということを        確認し、コンピュータは、そのように設定してあることを説明してお        く。
   ・ 5回発射して、どのようなことがわかるか考える。
 
  (その2)
   ・ (その1)は、焦点に当たったところでストップしたが、そのまま軌跡を描き     続けさせ、もう一度、発射した焦点に玉が戻ってくることを確認する。
   
   ※ シュミレーションをしたあと、発展的に、なぜ『焦点から発射した玉がもう一     つの焦点に行きつくか 』ということ考えさせてもいいかなと思います。
   ※ 『放物線では、軸に平行に入射した物体や光が放物線上で反射すると、必ず      焦点を通る』ということもあわせてシュミレーションしてみるとおもしろいと     思います。